治療案内
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各種矯正装置

固定式装置

文責:柴口竜也,布袋裕美,布袋善久

患者さん自身では、取り外せない装置を固定式装置と言います。通常、お口の中に収まるもので、表からは見えないものが多いです。可撤式に比べると治療効果が確実で、想像されるより、違和感の少ない装置が多いです。また、虫歯のリスクも少なく、同じ働きを期待する場合は、同種の可撤式装置(床装置)よりもお勧めできるものです。

リンガルアーチ(舌側弧線装置、3Dリンガルアーチなど)

  • リンガルアーチ
  • 3Dリンガルアーチ
目的
歯の裏側にそったアーチにスプリングを接合し、スプリングの弾力を利用して歯を目的の方向へ動かします。また、大臼歯の位置の固定や、拡大後の後戻り防止装置としても使用されます。
使用方法
大臼歯にセメントで固定されますので、取り外しができません。このまま、食事も歯磨きもして頂きます。
コメント
写真2はループを組み込んだ同様な装置です。主に成長期の、前歯部交叉咬合の治療に使用しますが、大人でも、エッジワイズ装置装着時に大臼歯固定の目的で使用します。
固定式装置の全般に言えることですが、装着当初は違和感があり、しゃべりにくい感じが出ます。また、食事もしにくいです。しかし、2〜3日もすれば慣れてしまい、一般的には、可撤式装置よりも、快適に治療を受けていただけると思います。
取り外しできませんので、虫歯のリスクがあります。ただし、普通に歯磨きしていただければ、そのリスクは高いものではありません。また、詰まった食べ物をとろうとして、歪ませる場合があります。特にリンガルアーチのスプリングは細いワイヤですので、多少の注意が必要です。

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QH:クォードヘリックス(BH:バイヘリックス)

  • QH(クォードヘリックス)
  • BH(バイヘリックス)
目的
歯の裏側より、歯列を側方へ拡大する装置です。拡大速度は拡大床装置と急速拡大装置の中間ぐらいです。
ループ状になったところをヘリックスといい、4つの(quad)ヘリックスからなるものをクォードヘリックスといい、上顎に使用します。下顎の歯列を側方拡大させる装置で、ヘリックスが2つのものを、バイヘリックス(写真2下顎に装着中)といい、ヘリックスの無いものを、Wタイプ拡大装置といいます。
使用方法
大臼歯にセメントで固定されますので、取り外しができません。このまま、食事も歯磨きもして頂きます。
コメント
主に成長期の拡大に使用しますが、大人でもエッジワイズ装置の装着前や装着中に、側方の歯の傾斜改善などに使用することがあります。
この装置は歯の裏側に装着するので、前から見えません。
装着当初は違和感が大きく、しゃべりにくいです。また、食事もしにくいです。しかし、数日もすれば慣れてしまいます。
取り外しできませんので、虫歯のリスクがあります。また、詰まった食べ物をとろうとして、歪ませる危険があります。
ヘリックスに、特に食物が詰まりやすく、なかなかとれません。ただし、歯列から離れているため、これが原因となって虫歯になることはありません。ただし、歯列にそっている部分には、虫歯のリスクがあります。

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パラタルアーチ(パラタルボタンなど)

  • パラタルアーチ
  • パラタルボタン
目的
抜歯ケースにおいて、上顎大臼歯が不用意に前方へ移動するのを防ぐ装置です。歯の裏側に装着します。
大臼歯を顎骨内に押し込んだり、大臼歯を後方へ動かしたりする場合に用いられることもあります。
使用方法
大臼歯にセメントで固定されますので、取り外しができません。このまま、食事も歯磨きもして頂きます。
コメント
写真の様な種類がありますが、目的は同じです。 ほとんどの場合は、永久歯列期で、エッジワイズ装置の補助として使用されますので、この装置単独で使用することは少ないです。
この装置自身は歯の裏側に装着しますので、前から見えませんが、メインの装置であるエッジワイズ装置は前から見えます。
上顎の天井部の左右にまたがって装着されているため、固定装置の中でも、特に、違和感の大きな装置です。当然ながら、しゃべりにくく、食事もしにくいです。しかし、必ず慣れてしまいますので、それまでご辛抱をお願い致します。

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タングクリブ

タングクリブ
目的
つばを飲み込むときに、舌を突出させるという悪習癖(舌突出癖)があるのですが、この癖を防止する目的で使用します。
歯の裏側に装着しますが、上顎につけるタイプと、下顎に装着するタイプがあります。
使用方法
大臼歯にセメントで固定されますので、取り外しができません。このまま、食事も歯磨きもして頂きます。
コメント
舌突出癖のある人全てに装着する可能性はありますが、ほとんどは、混合歯列期の子供の矯正に使用します。
歯の裏側に装着するタイプの装置ですが、クリブの長さによっては、前から見える場合もあります。
舌の癖は治りにくく、舌のトレーニング(筋機能訓練レーニング)もあわせて行います。

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GMD

  • GMD
  • ディスタルジェット
目的
大臼歯を傾斜さすことなく、後方へ動かす装置です。非抜歯矯正治療でよく用いられます。
使用方法
大臼歯にセメントで固定されますので、取り外しができません。このまま、食事も歯磨きもして頂きます。
縮めると伸びようとするバネの力を利用して、大臼歯を後方へ動かすのですが、そのバネの活性化は来院毎に行います。
コメント
ディスタルジェット(写真2)、ペンデュラムも同類な装置となります。 大人でも、成長期の子供でも、大臼歯を確実に後方へ動かす場合に使用しますが、装置の構造上、前から数えて4番目の歯が永久歯(第一小臼歯)に交換している必要がありますので、早くても、小学校中学年以降の使用になります。たいていは、非抜歯矯正で、エッジワイズ装置に先立って使用されます。
装置のほとんどは歯の裏側にありますが、第一小臼歯に装着する金属のバンドが少し目立ちます。
大臼歯の傾斜をコントロールするためと、速く動かす目的で、ハイプル・ヘッドギアーといっしょに使用される場合が多くあります。
大臼歯後方移動の反作用により、前歯が唇側傾斜する恐れがあり、これを防止する目的で、寝ているときに、エシックス装置も併用することがあります。これは当院の柴口達也先生の考案で「ドラゴンスプリント」と呼んでおります

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急速拡大装置

急速拡大装置
目的
読んで字のごとく、急速に歯列を拡大する装置です。
真ん中の拡大ネジを回すペースが速いため、正中口蓋縫合という上顎を左右で接合している部分がゆるみ、歯列が基底部の骨とともに、急速に拡大されます。
使用方法
大臼歯にセメントで固定されますので、取り外しができません。このまま、食事も歯磨きもして頂きます。
真ん中の拡大ネジをお家で回して頂きます。そのペースは、1日1回~2回です。
コメント
正中口蓋縫合をゆるませる必要があるため、成長期の子供に使用します。ただし、装置の構造上、前から数えて4番目の歯が永久歯(第一小臼歯)に交換している必要がありますので、早くても、小学校中学年以降の使用になります。
装置のほとんどは歯の裏側にありますが、第一小臼歯に装着する金属のバンドが少し目立ちます。
上顎の天井のかなりの部分を覆っていますので、固定装置の中では最も違和感の大きな装置です。最終的には必ず慣れますが、他の装置より慣れに時間が必要です。

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