口唇・舌トレーニング

発育期の矯正治療
歯並び、呼吸、舌癖、嚥下への取り組み

初めて訪れた矯正歯科で、歯を動かすより先に、『口唇の筋トレをしてください』と言われたら、あなたはどう思われますか?実は、歯並びや歯を支えている骨の形態を治そうとすれば、まず歯の矯正をするよりも、口唇の筋肉を鍛えたり、舌の正しい位置覚えてもらったりすることの方がむしろ先決である場合が多くあります。硬組織(歯・骨)と軟組織(口唇・舌)との密接な関連性についてお話しすると、皆さん決まって、意外だとか全く知らなかったという感想を持たれます。口唇や舌に問題がある場合には必ず不正咬合があると言っても過言ではありません。

① 不正咬合の原因へのアプローチ

歯並びの悪くなる原因は何でしょうか? それは先天性と後天性の大きく二つに分類することができます。お子様の顔立ちは、ご両親に似たものとなります。そのため、種々の不正咬合の中でも先天性で骨格性が強く現れる場合は抜本的な矯正治療が必要となります。

その一方で、お子さんの不正な歯並びが、後天的な要因(口呼吸、舌癖、異常嚥下)よって引き起こされ場合もあります。また遺伝的な不正咬合であっても上記の異常習癖を改善することにより、お子さん本来の成長発育を取り戻し整った側貌と歯並びを得ることができる場合もあります。

② 当院では、正しい呼吸、正しい舌位を獲得するために、歯列矯正用咬合誘導装置(マイオブレース)を使用した口腔周囲筋のトレーニングを行っております。

  • 歯列矯正用咬合誘導装置(マイオブレース)
  • トレーニング

各種トレーニングを通じて重要なポイントは2点です
1. お口を閉じて鼻で呼吸すること
2. 正しい舌位(スポットと言います)で、正しい嚥下の仕方を覚えること

③ 歯列矯正用咬合誘導装置(マイオブレース)を入れるだけでは不十分です。併行して行う口腔周囲筋のトレーニングも非常に重要となります。正しい歯並びを獲得する為には口腔周囲筋の活用も必要です

口唇部の突出を気にして来院された10歳の女子です。上下顎叢生が認められ歯列矯正用咬合誘導装置(マイオブレイス)を用いて口腔周囲筋のトレーニングを行いました。その結果、非抜歯で引き締まった口元を獲得できました。治療期間2年、治療は44万円(税抜)となりました。
尚、治療開始に際し矯正治療には虫歯、歯周病、歯の変色、歯肉退縮、歯根吸収、顎関節症、後戻りなどのリスクをご説明しました。

④ 歯列矯正用咬合誘導装置(マイオブレース)などを用いて、非抜歯での矯正治療の結果です。骨格的に重度な不正咬合にも効果的な場合もあります。最終的なエッジワイズ治療を行っておらず少なからず歯列不正が残っておりますが、お子さんの協力が得られれば、このように治すことができます。

各種トレーニングとして、鼻呼吸の認識、舌の正しい位置、正しい飲み込み方 リップトレーニングなどを行っております

上顎前突

出っ歯を気にして来院された9歳の女子です。上顎前突が認められ歯列矯正用咬合誘導装置(マイオブレイス)を用いて口腔周囲筋のトレーニングを行いました。その結果、非抜歯で上顎前歯の改善がみられ良好な結果となりました。治療期間2年、治療は44万円(税抜)となりました。
尚、治療開始に際し矯正治療には虫歯、歯周病、歯の変色、歯肉退縮、歯根吸収、顎関節症、後戻りなどのリスクをご説明しました。

出っ歯を気にして来院された8歳の女子です。重度の上顎前突が認められ歯列矯正用咬合誘導装置(マイオブレイス)を用いて口腔周囲筋のトレーニングを行いました。その結果、非抜歯で上顎前歯の改善がみられ良好なけ結果となりました。治療期間2年、治療は46万円(税抜)となりました。
尚、治療開始に際し矯正治療には虫歯、歯周病、歯の変色、歯肉退縮、歯根吸収、顎関節症、後戻りなどのリスクをご説明しました。

過蓋咬合

咬み合わせを気にして来院された8歳の女子です。過蓋咬合が認められ歯列矯正用咬合誘導装置(マイオブレイス)を用いて口腔周囲筋のトレーニングを行いました。その結果、非抜歯で咬合の改善がみられ良好な結果となりました。治療期間4年、治療は48万円(税抜)となりました。
尚、治療開始に際し矯正治療には虫歯、歯周病、歯の変色、歯肉退縮、歯根吸収、顎関節症、後戻りなどのリスクをご説明しました。

下の歯が見えないことを気にして来院された8歳の女子です。重度の過蓋咬合が認められ歯列矯正用咬合誘導装置(マイオブレイス)を用いて口腔周囲筋のトレーニングを行いました。その結果、非抜歯で咬合の改善がみられ良好な結果となりました。治療期間4年、治療は50万円(税抜)となりました。
尚、治療開始に際し矯正治療には虫歯、歯周病、歯の変色、歯肉退縮、歯根吸収、顎関節症、後戻りなどのリスクをご説明しました。

開咬

前歯で咬めないことを気にして来院された7歳の女子です。重度の開咬が認められ歯列矯正用咬合誘導装置(マイオブレイス)を用いて口腔周囲筋のトレーニングを行いました。その結果、非抜歯で咬合の改善がみられ良好な結果となりました。治療期間4年、治療は50万円(税抜)となりました。
尚、治療開始に際し矯正治療には虫歯、歯周病、歯の変色、歯肉退縮、歯根吸収、顎関節症、後戻りなどのリスクをご説明しました。

前歯で咬めないことを気にして来院された8歳の男子です。前歯部開咬が認められ歯列矯正用咬合誘導装置(マイオブレイス)を用いて口腔周囲筋のトレーニングを行いました。その結果、非抜歯で咬合の改善がみられ良好な結果となりました。治療期間4年、治療は50万円(税抜)となりました。
尚、治療開始に際し矯正治療には虫歯、歯周病、歯の変色、歯肉退縮、歯根吸収、顎関節症、後戻りなどのリスクをご説明しました。

叢生

歯並びを気にして来院された10歳の女子です。上下顎叢生が認められ歯列矯正用咬合誘導装置(マイオブレイス)を用いて口腔周囲筋のトレーニングを行いました。その結果、非抜歯で引き締まった口元を獲得できました。治療期間2年、治療は44万円(税抜)となりました。
尚、治療開始に際し矯正治療には虫歯、歯周病、歯の変色、歯肉退縮、歯根吸収、顎関節症、後戻りなどのリスクをご説明しました。

歯並びを気にして来院された9歳の女子です。上下顎叢生が認められ歯列矯正用咬合誘導装置(マイオブレイス)を用いて口腔周囲筋のトレーニングを行いました。その結果、非抜歯で引き締まった口元を獲得できました。治療期間2年、治療は45万円(税抜)となりました。
尚、治療開始に際し矯正治療には虫歯、歯周病、歯の変色、歯肉退縮、歯根吸収、顎関節症、後戻りなどのリスクをご説明しました。

⑤ 最後に

当院では、エッジワイズ装置による矯正治療や抜歯を伴う矯正治療も行っております。
ただし、混合歯列から矯正治療を開始するお子様の場合はできるだけ永久歯の抜歯を避け複雑なエッジワイズ装置を使わずに(no brace , no extraction)矯正治療を終えたいと考えております。その一手法として歯列矯正用咬合誘導装置(マイオブレース)による矯正治療を行っております。

ただし、歯列矯正用咬合誘導装置(マイオブレース)を用いた矯正治療には限界があります。骨格性の下顎前突、顎の偏位など成長に伴い悪化する症例には不向きです。それらのケースは従来からの治療法で対応します。また、混合歯列からの治療であっても、全ての不正咬合を非抜歯で矯正治療を完結することは難しく、クリニックを選ぶ際は抜歯ケースについても十分な治療経験のあるクリニックでの治療をお勧めいたします。

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