歯を抜かない治療
B.歯列を横方向へ拡大する治療(1年~2年)
文責:柴口竜也
写真3の装置(急速拡大装置)を使用しますと、真ん中にある拡大ネジの作用で上顎の骨自体を横の方向へ拡大することができます。
写真4の装置(クワッドヘリックス)の場合は、ワイヤーの弾力にて歯列自体を横の方向に拡大することが可能になります。どちらの装置も歯に直接くっつけますので、患者さん自身が取り外しできません。
この場合も(A)と同様、凸凹の歯並びを真っ直ぐにしたり、出ていた前歯を後ろへ下げたりするスペースが確保されます。
写真5の装置(拡大床装置)も歯列を横方向へ拡大する装置の一種ですが、取り外し可能なタイプです。真ん中に埋められた拡大ネジの作用により、歯列が横へ拡大されます。写真3や4の装置と比べると効果が若干弱いため、治療期間は延びることが多いです。
写真6の装置(リップバンパー)は主に下顎に用いる取り外し式の装置です。写真1~5の装置は、歯に直接力を加えることにより歯列を拡大しましたが、この装置の作用としましては、間接的に歯列を拡大します。歯列が縮まるように加わっていたほっぺたの筋肉の力を排除することにより、奥歯がほっぺた側に起きあがり、歯列が横に拡大します。
以上のように、矯正装置には、「固定式」タイプ・「取り外し式」タイプ・「家でだけ使う」タイプ、種々ございますが、患者さんの年令、患者さんのお口の中の状態に配慮し、相談の上で装置を決めたいと思います。患者さん本人の意思に反する装置は使用いたしません。
また「床矯正」にも対応しております。ただし、「床矯正」だけでの治療結果には限界があり、当院では上記のような、より高度な装置を使用することにより、従来よりも「歯を抜かない」で矯正治療を行うことが可能となっております。







